第47代理事長 飯岡 達郎 君
理事長所信
やるべきことをやる
一般社団法人石岡青年会議所
第 47 代理事長 飯岡 達郎
【感謝】
自分は幸運である。この人生は失敗を繰り返した自分が何度かリセットしてようやく掴んだ成功の人生なのだ、とさえ思う。石岡青年会議所理事長の襷を預かることに重圧はあるが、それ以上に自分の中にあるのは、自分を送り出してくれた家族、会社、メンバー、先輩方への感謝である。全員に感謝するべき相手がいるはずである。まず隣にいる誰かに感謝を示さなければならない。自分がここにいることは当たり前ではないのだと理解しよう。
【目指す地域】
一年後この地域はどうなっているかを具体的にイメージしてみよう。新型コロナウイルスの影響でイベントは減り、笑い声は聞こえなくなり、陰鬱とした空気が漂う地域。こんな一年後を許すわけにはいかない。青年会議所は明るい豊かなまちづくりをする団体である。いろいろ変わったけれど、地域が新しい形を見つけたね、と感じる一年後を目指そう。効果的な事業の形を見つけよう、地域に住む子供から大人、高齢者、障害者も巻き込んで笑顔を作ろう、誰も声を上げないなら我々が声を上げよう、他の団体を巻き込んで協同でまちづくりをしよう。どんなに具体的にイメージをしても、現実は簡単にそれを超えてくる。ならば想定していなかったことが起きた場合にどういう対応をするか、という体制をも整えよう。
【問題発見解決能力】
青年会議所では事業を行う前に議案書を作成し理事会で諮る。青年会議所はやりたいことをやる団体ではなく、やるべきことをやる団体である。やるべきこととは何か、やるべきだと思ったことが自己満足になっていないか、それを捉えなおすのが議案書の冒頭にある背景なのである。だからこそ青年会議所は地域に必要な団体だと言い切れるのだ。背景をしっかり捉えることは、地域や組織や各個人にある問題を発見する能力を養うことになる。その背景へ対応する目的と手法を学び、必ず実行しよう。小さいことでいい。成功体験は楽しい、の種になる。楽しい、の作り方と問題発見解決能力を習得することは、必ず今後の人生や仕事に活かすことが出来る。JC に使われるな、JC を使おう。
【青年会議所でしかできない体験を】
青年会議所に入会した以上、何かを求めて入会したはずである。青年会議所はほぼ全ての何か、に応えられる団体である。しかし青年会議所で得られる実体験は、自分から取りに行かなければ絶対に手に入らない。コロナ禍で実体験が得にくいこともあるが安心してほしい。我々には先輩方から引き継いできた議案書や体験談がある、それらは先人の体験や失敗を疑似的に体験する教科書
である。ただ、教科書は時代に応じて内容を変えていかなければならない。魚のカマスを例に出すが、ガラスで二つに区切った水槽の片方にカマスを入れ、もう片方に餌を入れると、カマスはガラスにぶつかり続け、やがてガラスを外しても餌を取りに行かなくなるという。そこに何も知らないカマスを入れ、新しいカマスが餌を食べる様子を見て、今までいたカマスも餌を食べに行くようになるそうだ。新入会員はいつの間にか決めてしまった意識の枠を拡大するために必要なのである。新しい目線とともに教科書を更新していこう。
【柔らかさ】
一人ひとりが物事の優先順位を考えて決めよう。我々は常に青年会議所メンバーとして見られており、青年会議所の看板を背負っている。しかし青年会議所より他に優先すべきことがある場合もあるだろう。そんな時は想いを託してほしい。メンバーへ電話を一本かけるだけでもいい、その一言が支えになる。周りの皆は引き継いだ想いを繋ごう。支えあい助け合う組織でなければ、ここから先石岡青年会議所は残らないかもしれない。不易流行という言葉がある。変わっていくことこそ変わらないという意味の言葉だ。青年会議所の本質は JCI Creed であり宣言文であり綱領等なのだ。それ以外は皆で話し合って決めていこう。時代を生き残るのは固い組織ではなく、多様性ある柔らかい組織だ。
【今やり直せよ 未来を】
今の自分は 40 歳になった未来から戻ってきた、という考え方をしてみよう。この地域は結局変わらなかった、成長も出来なかった、そんな後悔ばかりの 40 歳から今戻ってきたのだ。幸運にもリセットボタンを押すことが出来たのだから、今からやり直せる。とはいえ、やる気や決意を維持することは難しい、ならばそういう環境に身を置こう。メンバー一人ひとりがお互いに磨き
あえる人間であること、これこそが石岡青年会議所が優れた環境である前提であるし、そういう環境であり続けることが、後悔しない 40 歳を迎えるために必要である。JC をやっている自分は、卒業を迎える時に、JC をやらなかったもしもの自分に絶対に負けてはならないのだ。